9.

「KIKU OILをつけるとハサミのネジがゆるむ?」

KIKU OILをハサミに挿すと、「ネジが軽くなりゆるんだ感じ」になります。

 それは今まで ハサミの刃が乾いた状態でしごき使われ、刃はもちろんの事 ネジ下に入っている樹脂パッキンや触点部がカサカサの状態で動きがギクシャクしていた・・毛垢等の汚れも有ります・・、そこにオイルを挿された事で動きがスムーズに・・汚れも取れたという事で、ゆるみが締まった分 余分なスキ間が生まれ軽くなったのです。

 それを其のまま使っていると刃が消耗しますので、
マイナスドライバーで軽くネジをしめて頂きたいのです。

 そのしめつけ具合ですが・・下の画像の様に開いた状態からハンドルの重さだけで、カタンと閉じた時に刃先が3〜5ミリぐらい残して止まる状態。 落とし閉じた時に刃先が3〜5ミリ残して止まり、最後まで落ち閉じない位のネジの締め付け強さの状態でお使い下さい。
そうする事で調子が最も使いよく、刃も切れて永持ちする状態に戻るかと思います。また その様に調整されております。
これは キクシザーズだけの調子の目安で、他社品には通用はしません。
ネジはドライバーで軽く回るはずですが、くれぐれも手に怪我しない様にやってみてください。

 ハサミも金属が擦れ合って使われる道具です。 永く軽く調子よく使う為には、定期的にオイルは必要です。
今までは、ただのミシン油や潤滑油が売られてきました。キクオイルは防錆(サビ)・摩耗もしくは薬液からの保護・汚れ落とし・潤滑 とハサミを使う個人が最低限使うべきメンテナンス品です。

 どうか お休みの前の日等に、ネジに一滴(多くつけてはいけません)挿し 少しティッシュにつけて触点や刃を軽く拭く事で、愛用の道具に感謝とより一層の愛着が生まれ、それにより結果的には ハサミが大事に使われる事を願うものです。



8.

「コバルト・ドライカットシザーズオイル『KIKU OIL』新登場!!

KIKU OILは、コバルト・ドライカットシザーズの為に造られたプロシザーズオイルです。

 今まではウェットヘアーのカットでしたが、現在の様にドライヘアーのカットが普通になると、常時ハサミの刃が乾いた状態でしごき使われ、その刃の痛みと消耗が特に顕著になって来ています。

 乾いた状態で薬液に対する抵抗も無く、腐食やサビをもろに受ける事になります。毛垢や汚れも流れる事も無く、シザーズに定着して落ちません。サビだけでは無く シザーズの調子も狂う事になります。
そんなシザーズカットの現状を考えてキクオイルは企画製造されました。

 今までに無い高分子ポリマーを配合、シザーズに薄い皮膜を作り薬液から保護・つや出し・防錆(サビ)・潤滑は勿論、汚れを浮き立たせ定着させません。また、刃の摩耗を保護する働きでシザーズの永切れを助けます。

 キクオイルがお店に1本有れば、毎日のお手入れも簡単になります。
毎日のお仕事後にティッシュにオイルを少量つけて拭き上げるだけです。粘度があり液垂れしにくいので、 
一度塗ると刃に定着して保護し続けます。無色無臭で手に付いても害は有りません。
もちろん、
ステンレスシザーズにも最適です。お使い下さい。

 現在 40mlボトル入り・セーム皮・簡単お手入れ方法説明書付きで キャンペーン価格 税込¥1680 で
サービス中です。    

7.

「失敗しないハサミの選び方ーその2」
 
今 沢山のハサミが売られています。 どの様に買ったら失敗しないのでしょうか。

 あくまで これは、私の考え方です。 間違っているかも知れません。

 まず 人が持ってくる物・勧める物・大きく値引きする物・広告が派手な物・ネジが変わっている・材質がどうだ・スタイルがおもしろい・アクセサリーだ彫刻だ・他になにかありましたっけ?・・・これで業界のほとんどのハサミが入っているでしょうね。

 要は 私が言いたいのは、業者に勧められて・・値段で・・スタイル装飾がカッコいい等とかで買ってはいけないという事です。そして もう そういう動機でハサミを選び 買う時代は、  ’’とっくに’’終っています。 

 ネジ・材質・装飾等は、お金さえ出せば、そこそこ 業者ならどなたでもある程度は、その様なハサミは出来るでしょう。 今は ハサミは、業者がすすめる物を値引きされて買うのではなく、買う方が「あのメーカーの・・あのハサミが欲しい」と選んで指定して購入する時代なのです。

 ハサミにとって大事な所は、切れ味良く永く切れる・使える・自分の指の様な使い心地・時代流行が変わっても使っていける地味でも飽きない形・・それが仕事の道具の本質でしょう。
それは、「造る人の造る上での考え方・どの様に造っているか・造られているか」 という所が一番大事な所だという事です。
ハサミにとって大事な所は “造り方・・造られ方”なのです。

 でも 一方でハサミは使わないと良いのかどうかはわかりません。 じゃあ どう買うべきか?

 今 ウェブサイトでは、口コミ情報が盛んです。

 
理美容ハサミの口コミ情報サイトというのは見ないのですが・・。 周りの先輩・友達・仲間に、今までに使って良かったハサミやメーカーを聞いて、そのメーカーのハサミを買ったら・・きっとはずれないでしょう。 職人のハサミの造り方・考え方は、お金では変えられないし 簡単には技術は変える事が出来ないものなのです。 ならば・・使って良かったと聞くメーカーや職人のハサミを選んで指定して買う事が一番間違いが無いのではないかと思います。

WEBで理美容ハサミの口コミ情報サイトがあれば、選ぶのにとても参考に為りますがね。
賢明な皆さんは どう考えますか。


6.

「失敗しないハサミの選び方ーその1
 
“私は美容師ですが、ハサミ屋さんが「新しいネジが付いた新製品で、軽い調子でよく切れます」と言うので・・買いました。
次の年に今度は「新しい材質のハサミです。切れますよ。」と言うので 又 買いました。
  ・・・でも・・そのハサミも含めて10丁位  引き出しで使えなくて眠っています。
一体、ハサミはどの様に買ったら良いのですか? 教えてください。

  
この様な質問は昔から沢山受けます。
以前ですと 同じ業界にいるから 皆知っていますから・・、言いにくい事もあり答えず・・逃げてきました。
 
でもハサミ業界にも沢山の人が入り、そして しがらみも薄く・・なんでも有りと言う時代。

少し 私見を言っても良いかなと思いました。

 まず ネジの事。 変わったネジを付けて軽い調子で良く切れる・・。別にネジが毛を切るわけでは無いので、切れるかどうかは別問題。軽い調子というが、ハサミの調子が軽ければ良いと言う事でも・・無い。又 ネジ部の抵抗で調子が重いと言う事でもない。調子が重いのは、ハサミが曲がって造られているから重いのです。ついでに言うと、バネ一体型手回しネジ(BEYネジ)も要は調子のごまかしの為創られました。 その欠点が広く知られてから、今では 東南アジア製のハサミにはよく使われていますね。

 
次に材質ですが。 材質もただそれだけで、切れたり 調子よくなるものではありません。
「新しい材質だから、良く切れます使えます・・」 とは限りませんね。 ハサミは買って使わなければ本当の事は判らない物です。
だからハサミ屋さんに オイシイ
商品だと、沢山入ってくるのでしょうね。

 ワッペン・ガラス玉・アクセサリー・東南アジアの龍の彫刻・奇をてらった変わったスタイル等、業務用シザーズ(自分の最も大事な仕事の道具です)に於いて、それに価値を見るなら、・・“使わずに飾っておきなさい”と言う事でしょう。

 つい力が入り、長くなりました。
どの様に買ったらいいのかって?・・それは又次の機会にしよう・・・ジャンジャン♪
近く又 更新します。


5.

「ドライカットシザーズについて
 ドライカットシザーズとは、ドライヘアーのブラントカットに使える(耐える)シザーズと言う事です。
 他では、笹刃(ストローク用)のハサミをドライカットと呼ぶようですが、それは違います。 笹刃=ストローク=ドライカットではありません。
ストローク用のハサミをドライカットと呼ぶなら、以前はアールハサミ・ダブルシザーズや 4.5インチのハサミでストロークをやっていた先生もいましたが、それをドライカットスタイルとはよびませんでした。 ですから
ドライカットシザーズとは、ドライヘアーのブラントカットが可能なシザーズと言う事でしょう。

 今までの「ウェットヘアー用シザーズ」では、硬いドライヘアーに刃が負けて すぐつぶれて切れなくなり、長く使えません。ドライカットシザーズは、硬いドライヘアーにも負けずに色々なカットが出来るハサミと言う事です。笹刃のハサミは、ストロークは出来てもラインを切る時 毛が逃げるので、キチッとしたスタイル創りも決まりません。 

 今は ドライカットが良く使われています。 ドライの毛髪は硬いので、ハサミも其れなりに硬い材質が求められます。 ただ 理美容のハサミは硬ければ良いという物でもありません。 
材質が硬くなると、切れ味も硬くなるのです。  過去に 技術者達にその硬い切れ味を”切れない”と評価された経験があります。 
そして ドライに耐える硬い材質でも、すぐに錆びたら・・と考えると、硬いだけでは理美容ハサミの総合点としてはどうでしょうか?

硬く・調子は軽く・切れは柔らかく・サビに強い・・難しいですね・・。

4. コバルトは良いですか?ステンとは違いますか?」
 この質問をよく頂きます。
 戦後は全鋼製の鋏も、カットの時代から錆びにくいステンレス製になりました。でもやっぱり錆びますし、切れが悪く刃の永切れも悪い。そんな
ステンの欠点をカバーする為に造られたのが、弊社コバルトシザーズなのです。

  まず錆びない。
 ステンは2〜3年で錆びやすくなります。・・産休で3ヶ月仕事を休み、いざ仕事始めと思い 引き出しを見たら、ステンは錆びて使えずコバルトシザーズだけが使えて、そのコバルトにとても感謝した。・・とメールを頂きました。
 どんなに高価でも、どんなネジを付けていても
、錆びたらそれで終わりなんです。

  コバルトは減らない金属(磨耗に強い金属)です。
 以前はウエットヘアーをカットしてましたが、今はドライヘアーのカットです。
ドライヘアーのカットは、刃が最も消耗しすぐ切れ味が落ち、イライラする事が多いでしょう。
 刃を開閉してみると、ステンはズブズブという刃の食い込みを感じるのですが、コバルトは磨耗に強いせいか、刃ずれの感触がサラッとしてとても快適な感触です。結果 ステンは2ヶ月位しかもたないと聞きますが、コバルトは平均10ヶ月位は皆さん使われています。
 
スタイルを創る為、開閉回数多く使う理美容鋏には、刃の切れ味が鋭く、そして減らないから永切れし、その上ドライにも強い弊社コバルトが、今の時代一番の道具と言う事がこれで理解できるかと思います。

  使っている方は判ると思いますが、傷付きや材質の変色変化に強いので、いつまでも新品の光沢が続きます。ステンの様に傷や変色で光沢が曇ったりしません。これもコバルトの、
耐磨耗性と耐薬品性の性質なのです。

 別の言い方をしましょう。
 一般家庭で使われる万能包丁と割烹料理屋すし屋の板前さんが使うプロ用包丁とは違いますよね。 板前さんが一般万能包丁で刺身を切っている・・美味しそうじゃ有りませんねえ・・見たことも有りませんが。 どんな板前さんでも、使う道具はプロ用の包丁です。  今の時代(ドライの時代)、ステンシザーズは一般万能包丁であり、弊社コバルト(コバルトが変わりました)シザーズがプロ用包丁の様に私には感じられます。

 その上 価格においても、コバルトより高いステンシザーズの話を聞くと、今の弊社コバルトのすごさをもっと説明努力しなければと内心反省しております。


3. 「”切れる”という事の考え方」
 ハサミは切れて何ぼの道具ですから、その切れはとても大事です。皆 販売人の方は自分のハサミは切れると言いますが・・、本当に判っているのでしょうか。
 ”切れ”というものは相対的なものです。 それが判るという為には、ハサミの構造の知識と経験が必要です。
50の切れのハサミしか知らない人は、その切れが100点だと思って使っていますが、ある時60の切れのハサミに出会ってその切れの凄さに驚きます。しかし その上には 70も 80もあるのです。
”切れ”を知るという事は、知識と経験が要ります。
 よく この”切れ”を見てみてと、毛束を切って見せられます。ウィッグの毛を切って見せて、「ほら よく切れるでしょう!」と云われます。・・確かに毛を切る道具ですから毛を切って見ればいい・・。でも・・それは
安易。・・この人は、毛束では”切れ”が判らないという事を知らないんだ。・・まだまだ・・。 そして 皆さんがよくやるのは、「ティッシュを濡らしてそれを切る。」・・だけどそれは時代錯誤。 それはハサミが全鋼製の頃に使われていた見方。 ティッシュを切る為の刃造りは、一番簡単です。 でも その様な刃は、何日かですぐに切れなくなる刃です
 じゃー 長持ちする良い切れ味の刃かどうかを、どのように見るんだ という事になりますね。
ここからが大事です。・・でも・・ここからは・・ お金は要らないけど 有料です・・・ジャン ジャン。

2.

「コバルト製なんていらない!」
最近「コバルト製」と表示したハサミをよく見る。「コバルトのハサミってサビるんですね」と言うメールも来る。「コバルト製のハサミ」と表示すれば高級品の意味なんでしょうかね?
私が30年前、このハサミはおもしろい、このハサミには未来があると思い扱い始めたのはサビないからなんです。サビないところが最も大事な所なんです。サビない材質ならステンレス製か鋼製(鉄製)の方がいいかもしれません。
その時代は、男もパーマをかけ始めた時代。
パーマ液はハサミに付着し何十万もする高価なハサミが、使用後の手入れをしていても1年位するとサビる。
サビは赤サビではなく、目にやっと見えるくらいの小さな黒点の黒サビだ。材質の中まで侵入するから研いでも刃が付かないので、高価なハサミもそれで終わりだ。
コバルトシザーのコバルトたる意味は、サビないところにあるのだと言うことを申し上げたいのです。コバルトが何パーセントか入っているという、サビるコバルト製ハサミが重要なのではなく、磁石の付かない(サビない)良く造られたハサミという所が大事な所で、そんなハサミを自分の指先の様に長く使い慣れていく、これからはそんな賢明な技術者の時代じゃないでしょうか。

1. 「カットされると毛が傷む」
「カットされると毛が傷むのよ」と言われて最初意味が分からなかった。よく聞いてみて理解できた。
最近は、ストローク・スライド・セニングカットがよく行われているが、
要はハサミが切れないのだ。切れないハサミで毛をむしるようにちぎるので、毛の切り口が割れて枝毛になる。光線の加減では、カットした瞬間に切り口が3つ位に枝毛になるのが分かるという先生もいるぐらいです。
お客様が家に帰って鏡の前で、「あのお店でカットすると毛のパサつきが増えるわね」とつぶやく・・・。こわい話しですね。
切れるセニングシザーは、造る方にしてもなかなか難しいハサミです。セニングをよく使うカットスタイルが最近多いですが、
カットのハサミ以上にこまめに研ぎに出して使っていただきたいのです。無理矢理のこぎり刃のようになるまで使っていると、ハサミの再生時の消耗が大きいですし、何よりもお客様のつぶやきがこわいですからね。
ストロークカットのハサミも、切れない方が良いとおっしゃる先生も居られますが、いかがなものでしょうか?ちなみに当社、切れるストロークシザーを出し比べてみると、もう切れないタイプは使えないという声が圧倒的に多いのですが。


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